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サマポケRBの感想(ネタバレ要素含む)

 2018年発売の無印版をやっておらず、久々のKey作品となりました。RB発売までの間にネタバレをくらうこともなく、まっさらな状態で攻略したのでその感想を書いていこうと思います。
 一応、ネタバレには気をつけながら感想を書いていますが、ちゃんと回避できているかはわからないですので悪しからず。個別後のALKA、Pocketの感想もあります。そこからの感想からはネタバレなしには書けていないので、ネタバレを回避しつつ感想を読みたい方はその手前までで読むのをやめてもらえると良いかと思います。多分。

 

 


 まず、私の攻略順は、
ルート突入なし(BAD)→しろは→鴎→紬→蒼→のみき→静久→識→ALKA→Pocket→うみ
でした。これをもとに感想を書いていきます。

 

 

 

共通

 卓球、島モン、島ポンとストーリーそっちのけで楽しむこともできます。ただ、島モンと島ポンはストーリーを一通り終えたあとの方が、攻略の難易度的にも、ちょっとしたストーリー的にも楽しめると思います。
 自分から能動的にヒロインを選択しない限り、ほとんどのキャラはイントロでしか会わないことになります。とりあえず、食堂、秘密基地、駄菓子屋、神社をめぐりつつ、各ヒロインの話を少しずつ読んでおくといいと思います。
 各ヒロインとの親密度の変動的に難しいかもしれませんが、AM・PMの間や、夕方の時間なんかで日付固定イベントがあってもよかったんじゃないかなと思います。というかあってほしかった。しろはのスイカバー好きなど、事前に公式ホームページなどから分かる情報だったとしても、羽依里が遭遇していないことに関してを、良一や天善と知っているかのように話したときは違和感がありました。結構自由に散策できるため、休みのときに知らないところをぶらぶらとし、無為に過ごしたり、ちょっとした発見があったりというように、目的もなく選択するのも楽しかったです。 そういった意味では、固定イベントがなかったのはよかったとも思えるので、それはそれでよかったのかもしれないです。

 

しろは

 しろはがぼっちの訳や、それをちゃんと理解している少年団の面々など、島の横のつながりが感じられました。楽しい日々をしろはや少年団と過ごしつつも、困難に直面してそれを乗り越えるという、シンプルに分かりやすいシナリオです。それ故、サマポケの導入としてバッチリ引き込まれたので、個別で最初にクリアしてよかったと思います。
 それはそうと、料理するとき以外もポニテにしませんか?

 

 

 冒険をしながら様々な場所を巡って思い出を見つけていく……と思ってました。それは間違いではないけど、正解でもないというのがなかなかしびれる。羽依里来たことない島を冒険しているのに懐かしむ?理由や、スーツケースについてが分かったときは、そういうことだったのか!!と感動しました。
 このルートだけはネタバレしたら面白さがかなりそがれると思うので、未プレイなら絶対にネタバレを見ずにやったほうがいいと思います。

 

 

 正直、共通ルートではキャラが好きになれず、あまり期待していなかったです。しかし、実際には共通の中でもかなり完成度が高く、感動できるシナリオでした。紬と羽依里だけでなく、静久がいることでできる3人の関係性がいいですね。3人共違う場所から来て、夏が終わればまたバラバラになってしまうけど、限られた時間の中でもっと仲良くなってこの夏を全力で楽しむという、特に「夏休み」というテーマに沿った話になっていると思います。

 

 

 共通から蒼のギャグ性能が高く、ルートに入ったあとも遺憾なく発揮されているため、全体的に笑えるルートです。それと同時に、感動できる要素はあり、個別ルートの中では1番いままでのKeyらしいルートじゃないかなと思います。
 このルートの攻略をいつやるかで、他のルートの初見プレイ時の印象は変わるとおもいます。他のルートに関連するシナリオもあり、蒼ルートの攻略は後半のほうが楽しめるかなと思います。別に最初にやったとしとも、他のルートの面白さが損なわれることはないと思うのですが、後半にやるとなんとなく伏線回収感がたのしめるかなと。
 クリア後に公式ssのイナリ編は絶対に読んだほうがいいです!

 

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のみき

 サマポケはどのルートでも島の人の人たちみんな優しいと思わせてくれますが、のみきルートは特にそれが顕著だったかなと思います。ルートに入ってからしばらくは蒼ルートもびっくりのギャグ全振りで、どうやってこのあと話を展開してくんだ……って困惑しました笑。シナリオ内での放送塔の使い方がうまかった反面、水鉄砲に関してはただの飾りになってしまっていたからそれもうまく組み込まれていたら……と惜しく感じます。しかし、それはただ何かに活かせたら良かったと思うだけで、シナリオはギャグから徐々に本筋へと入っていき、結末へとかなり完成度の高いものとなっていました。

 のみきに関しては、もともとがサブヒロインであったからか、個別ルート以外でかなりいい活躍をしていたと思います。他ルートでは天善、良一とともに欠かせない存在であり、基本的に親友ポジにいそうだと思いました。

 

静久

 まずなによりも、紬よりあとに攻略してよかったです。やはり、羽依里、紬、静久の3人の関係性というのがとてもいいです。唯一の年上キャラということもあり、いろんな意味で包容力のある静久の抱える弱さと、それを同じく傷心の羽依里がともに乗り越えるいうのは、なかなか魅力的でした。個別では唯一(?)のBADありで、このBADを読んでからTRUEを読むとより良いかも。ただ、静久のキャラはいいのですが、そのバックグラウンドは少々強引な感じがしてしまい、そこは少し残念な点かなと思います。

 

 

 各ヒロインの個別ルートの中では最も好きなルートです。あと、個別で1番泣いたのは間違いなくこのルートかな。追加ヒロインとのことですが、夏鳥の儀の設定など、既存のものをうまく使っていて無印未プレイの身としては、違和感なく組み込まれていたと思います。なんとなくRewriteのTerraっぽさを感じるルート、ってのが1番ネタバレなしにこのルートの感想になっている気がします。というか、これ以外の表現で感想を書いたらだいたいネタバレになるだろうから書けない……。
 識に関してはシナリオだけでなく、服装や髪型などキャラデザも私にささりまくっている。最高です。

 

 

うみ

 Pocketクリア後にやったのでそちらで書きます。あとにしても、問題なくシナリオは読み進められますが、後回しにする意味はあまりないと思うので、できれば先に攻略したほうがいいと思います。

 

 

共通〜個別について

 個別の評価としては、 識>>蒼>紬=鴎>しろは=のみき>静久 かな。うみルートは個別としては評価しにくいので除きました。順位付けのようなことはしましたが、個別ルートはどれも完成度が高くおもしろかったです。Keyの個別ルートは玉石混交で評価しにくい反面、そここら先で一気に盛り返して来るイメージだったのですが、サマポケRBはそんなことなく、いい意味で裏切られました。それぞれのキャラの設定とストーリーがよく対応しており、それが面白い所以かなと思います。また、少年団がどのルートでも一緒に遊んだり、手助けしてくれたりと「眩しい夏休み」には欠かせない存在となっていました。そして、識ルート以外のエンディングテーマの「Lasting Moment」の明るい曲調と歌詞がどのルートにもあってあっていました。
 ただ、個別ルートの地点では気にならなかったのですが、Pocketクリア後までに疑問に思えることがちらほらありました。一応、自分を納得させる説明は思いつかない訳ではないのですが、それは二次創作にすぎないのでぜひファンディスクとかで補完していただきたいです!それについてはまた別の記事で書くかも。気力が残っていれば……
 また、しろはルートを除いてエンディングテーマ後のエピローグはない方がよかったのかなと思いますこれに関しては好みの問題であり、これだという理由をうまく説明できないのですがそう思ってしまいます。別に、エピローグ自体は悪くないのですが、なんとなくそう思えるなにかがあるんです。まじでこれはうまく説明できない……。

 

 

推奨する攻略順

個別突入なし→しろは→(鴎、紬、のみき、静久、うみ)→(識、蒼)
 括弧内はどの順番からでもいいかなって感じです。
 まず、個別突入なしは、いわゆるBAD ENDになりますが、ひたすら秘密基地、食堂、神社と巡って、ときどきヒロインと会っておくって感じがいいんじゃないかなと思います。
 うみルートは4番目までに攻略しなければ、Pocketクリア後まで入れなくなります。セーブデータを残してけばふつうに入れますが、一応気をつけてください。あえて後回しにするのも手ではありますが、先にクリアしたほうが無難です。あとは、個別の感想でも触れましたが、紬→静久ってやったほうがいいかな。
 括弧内をあまりに迷って決められないなら、鴎→のみき→うみ→紬→静久→蒼→識の順がいいかと。

 

 

 

以外、ネタバレ注意

 

 

 

ALKA

 ここまでは、個別の完成度が高いけど、識ルートを除き、特別感動できるって訳ではありませんでした。しかし、ここから一気にKeyらしい感動的なめっちゃ泣けるストーリーとなりました。ある意味ではいつものパターンかな?攻略していないのに1度目のRestart地点でタイトルからいなくなり、同時に少しずつ羽依里に対して態度が柔らかく、そして幼くなったうみが重要なキャラなのは察していましたが、それらのいろいろな謎が一気に解け、同時にそれに涙が止まらなかったです。
 Pocketクリア後に、公式ssの羽未編→羽未ルート→ALKAともう一度やりましたが、より感動が増しました。公式ssの羽未編はSummerPocketsの前日譚となっており、アルカテイルの歌詞の「白い眩しさだけに焦がれていた」って部分が補完され、この曲がオープニングとして、そしてエンディングとしてもよくできているなあと思いました。
 ちなみに、公式ssが出たのが2019年末らしく、無印発売からかなり遅れて公開されているようでした。クリア後に公式ssまで一気に読めたのは、RBまでサマポケに触れてこなかった最大の利点かも。無印を買っていたらこれを待たされてたと思うと……

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Pocket

 RewriteでいうTerraに当たるルートですが、文量はそれほど多くはなかったです。しかし、密度が高くグランドエンディングのポケットふくらませてまで過不足なくストーリが展開されていました。ただ、ポケットふくらませて〜アルカテイルまでの、鴎、紬、静久の登場は蛇足かなと思います。羽依里が蔵の整理をするときの心情や鏡子さんの発言や、うみルートのラストなどから、繰り返されたあの夏が無くなった訳ではないのがわかりますが、それがここまで影響あるのか疑問です。また、しろはが変わることで、バタフライエフェクトによって他のヒロインたちにも変化が……って考えられなくはないですが、この3人の変化はないほうがいいような気がします。まあ、エピローグの件同様に好みの問題ではありますが……。全部ハッピーエンドってのより、多少の犠牲を払いつつも救われるみたいなのが好きなんで……。識ルート、蒼ルートが評価高めなのもその好みに合致するってのが大きいですし。

 

ALKA〜Pocketについて

  この2つのルートで最も印象的なのは、(多分ですが)共通〜個別では使われなかった「Sea,You Next」と「Sea, Your Memory」の2曲の存在です。基本的に、Sea, You Nextは思い出ないし記憶を振り返るときに流れ、Sea, Your Memoryは羽未が本当に過ごしたかった夏休みの思い出を作るときに流れていました。しかし、ALKAの終盤、花火の場面はSea, You Nextが使われており、思い出を作る場面でありながら、見落としがなければ唯一Sea, Your Memoryの使われないシーンでした。まあ、どこでどう使われているかとか関係なく、この2曲はすごく

 イナリ、うみのときに触れましたが、Pocketクリア後に他のssも一通り読むことをおすすめします。前日譚または、ストーリーの補完となっており、よりサマポケを楽しめるようになると思います。

 

 

うみ


 最初、4人目の蒼をクリアと同時にタイトルからいなくなっていて意味がわからなかったです。一応、最初に共通ルートのBADを見ることが多いのでルートへの入り方は把握してたのですが、このタイトルから消えたことと、Restart後の変化から重要な立ち位置なのが察せられたため、後回しにしました。何も考えずに4人目までに攻略して入ればよかったのですが、重要と分かった上で攻略してその先のネタバレなんかは嫌だなと思っていたので……。
 ルートとしては、ALKAまで日中に島モンか島ポンをやらない限り、何をしているか一切わからなかったうみちゃんのやっていることがわかったり、唯一羽依里が水泳のトラウマと正面から立ち向かって克服したりするものとなっていました。他ルートでもトラウマを克服することはありますが、自発的にでなく偶発的であったり、島を去ってからとなっています。この、あの夏に鳥白島で克服するこれがALKAの羽未の「もう逃げたくない」に繋がる1つの要因になるんじゃないかと思います。

 

総括

 共通からPocketのラストまで「夏休み」という共通のテーマの中で安定していいストーリーを楽しめました。ただし、思い出補正がかかっているのは間違いないですが、最大瞬間風速はKeyの過去作に比べると少し落ちるかと思います。傑作ではありますが、名作と言うには物足りないかな。

 特に、天善と良一はキャラがたっていて好きなのですが、春原や恭介、真人、謙吾に吉野といった、歴代の男友達には敵わないのがなあ。もちろん、これらのキャラたちと比べて過ごしている時間が夏休みのみと短いので仕方ないのですが、それでもKeyの男友達には期待したくなってしまいます。次作はそこも期待したいです。あと、ストーリーは公式ssを読んでようやく完成と思えますので、WA2みたいにEXTRAの中に入れておいてほしかったと思います。
 最新作ではありますがKeyをやったことない人こそおすすめかなと思います。Keyの過去作を踏襲した要素てんこ盛りなので、サマポケをやっていいと思ったら、Keyの過去作にもぜひ触れてほしいなと思います。私自身がKey以外のギャルゲーをほとんどやらないから本当にそうなのかはあまり自信はありませんが笑

 

稚拙な文章ではありますが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。とりあえず、羽未ちゃんがチャーハンを作るCGが埋まらないのでそれを探さねば……。あと、レコードがある程度埋まったら、疑問点とそれに対する自分なりの考察をできれば書きたいと思います。ちゃんと言葉にまとまればいいんだけど……