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【プレイ日記】LOOPERS

 Keyのキネティックノベルの『LOOPERS』をクリアしたので感想を書いていきます。

キネティックノベルは、処女作『planetarian ~ちいさなほしのゆめ~』以来でした。Keyらしく、素晴らしい楽曲とシナリオで相変わらず満足の行くものでした。キネティックノベルの性質上、選択肢はないためルートは一本道で、分量も長すぎずって感じでした。

 

シナリオ

 シナリオ担当の竜騎士07さんの作品としてはRewriteのルチア√、ひぐらしのなく頃にに触れたことがありました。ルチア√はホラー要素がよくわからなかったですが、ギャルゲの個別ルートとすればよかったかなと思います。ただ、Rewriteの雰囲気からはちょっと外れたかなと。まあ、これはメインシナリオができるより前に書いていたらしいのでしょうがないですが笑。Hfに関しては他のシナリオもぶっ飛んでいるものあったし気にするだけ無駄ですね。ひぐなくに関しては、原作ゲームは非常によくできていたと思います。アニメの業、卒は最後の最後がよくわからなかったのでノーカンでw。そんなこんなで、竜騎士07さんのシナリオはいいものはいいけど、よくわからないときはわからないって感じで、期待と不安が半々くらいでした。

 しかし、最初に触れたようにLOOPERSのシナリオは満足の行くいいものでした。序盤から伏線を張って、最後までにしっかりと回収されてきれいにまとまっていました。探し女は正直ルチアルートの謎の紙みたいによくわからないまま終わるんじゃないかと思っていましたが、しっかり回収されて良かったです。他に、タイラの宝探し、最初の魔法の話、レオナの起こし方とうまくシナリオ上で活用されていましたね。ミアとタイラ以外のキャラたちも登場はそこまで多くないですが、しっかりとキャラが立っていましたし、それぞれのバックボーンを活かした活躍もありました。キネティックノベルくらいのボリュームで他のキャラもしっかりやろうとするとめちゃくちゃになりそうですし、でしゃばりすぎることなくしっかりとシナリオを盛り上げてくれる存在としてうまく書かれていたと思います。特にサイモンはいい感じに解説を入れてくれるのでシナリオが掴みやすかったです。

 一番好きなシーンは最後のミアを助けるのに間に合わず、眠り続けるミアの前でタイラがサイモンに決意を語るシーンでフカキユメミシが流れるところは最高でした。個人的にはエピローグなしで終わりってのもよかったかなと思います。もちろん、エピローグもよかったですので文句なしですが笑。しかし、一つ気になるのが一番最後のCGのタイトルが『眠り続ける少女』ってとこです。ハートのストラップがあることから、一度目覚めたあとのシーンであることは間違いないと思います。しかし、そのCGのタイトルがこれってどういうことなんだと。このタイトルがなければただいい夢みているんだろうな程度にしか思わなかったのですが、どういうことだと思ってしまいます。ただ、考えてもよくわからないのでタイトルは見なかったことに……。

 

立ち絵、CG

 まず何と言っても、イラスト担当の望月ケイさんの独特な絵柄が目を引きますね。特に色のタッチは不思議な魅力がありました。不満はせっかくならクロとカイの立ち絵も欲しかったくらいかな。

 

音楽

 BGMはシナリオの雰囲気とあっていましたが、かといって印象に残った曲はあるかといえばそこまでではないかなって感じです。planetarianでも同様だったのですが、キネティックノベルの場合、普通のギャルゲみたく何度も流れる印象的な曲って感じにはなりにくいのかなって気がします。キネティックノベルは一本道であるため、特定のヒロイン攻略のために周回することはありませんし……。多分、何度もプレイしたり、サントラを何度も聴いていたら違うのかもしれません。ただ、keyのこれまでの作品の例に漏れず、タイトル画面の『Tautology』は良かったです。Rewriteの旅のときもそうだったのですが、タイトル画面を開いたまましばらく聴き入っていました。

 歌唱曲は3曲ありましたが、いずれもシナリオを思い起こさせてくれるいい歌詞ですね。個人的には特に『フカクユメミシ』は好みです。先にシナリオで触れたように、流れるシーンのインパクトも相まってかなり印象に残りました。

 

まとめ

 planetarianよろしく長すぎず、一歩道シナリオってことで、ギャルゲーはやったことないけどシナリオ面に興味があるって人には強く進められる作品です。その反面、選択肢による変化を楽しみたい場合は微妙かもしれません。ギャルゲーでなく、単純な読み物としても普通に楽しめるので、気になった人はぜひやってみてください!